(Vol.1 クスコ・マチュピチュ編から続く)
■9/15
・InkaExpressでプーノへ
妻の看病のおかげもあり、夜中のうちに熱は下がってなんとか出発できる状態に。朝ご飯を食べてホテルからタクシーを呼んでもらいInkaExpressのバス停へ。道が混むかと思いきや朝だったため出発の1時間前に到着してしまった。これなら朝ご飯もっとゆっくり食べればよかった。。。
InkaExpressの利用客は旅行客ばかり。しかもプーノへ行くくらいなのでみんなしっかりしたトレッキングシューズをはき防寒対策をしている。
バスは2階建てのかなりきれいなもので、そのうえ自分たちの席は2階の最前列!サービススタッフも乗車しており移動中にはドリンクや軽食のサービスがついていてかなり豪華。日本ではあまり豪華なバスツアーというのはお目にかからないのだが、陸路はバスが中心のペルーでは豪華なバスも歓迎されるのだろう。
・プーノへの道中
いざ出発すると本日のガイドがマイクにてご挨拶。ガイド、ドライバ、サービススタッフの紹介に始まり本日の行程を英語・スペイン語の両方で紹介してくれた。やたら行程の説明のときにランチを強調していた。
InkaExpressは日本でいうはとバスみたいなもので、ガイドがついていて道中いくつかのポイントで下車し、ガイド案内つきの観光をしながら最終的にプーノに到着する。
1つ目の目的地はANDAHUAYLILLASという教会。天井・壁に金をふんだんに使っており豪華。キリストはクスコで大地震があったときにここへ持ってきたものとか。内装に使っている金は16(17?)世紀にスペインが繁栄を誇った時代に集めたもの、だとか。自分には強烈な色彩だった。
2つ目の目的地はRaqchi。インカ時代の寺院があるところ。羊たちがおり露店もあり風景もよい場所だったのだが、少しずつ体調が悪くなり早めにバスに帰還。妻の話によればRaqchiにはアルパカを連れている人がいたのだが、カメラを向けるとお金を請求されるとか。
3つ目の目的地はSicuani。ここでランチをする。ビュッフェ形式でいわゆるペルー料理。初めてアルパカを食べたが脂っぽかった。体調はあまりよくなくそれほど食べられず。
4つ目の目的地はLa Raya。今回のルートで一番標高が高い(約4,300メートル)場所。アルパカ製品を売っていたりするのだが、さすがにここでは空気が薄いということを肌で感じる。早々に退散。バスのガイドに頼んで酸素を吸わせてもらった。
最後の目的はPukaraという美術館。だがここではさすがに体調も限界でバスから降りず。。。
あとはプーノに向けて走る。森林限界を超えているため基本はげ山。ときどき羊の群れとごくわずかの緑があるだけ。さらにプーノに近づくとチチカカ湖のほとりに。チチカカ湖はきれいだった。4,000メートル弱の高さで海のような青さの湖があるのは不思議な感じ。
バスはプーノのバスターミナルに到着して、そこで解散となった。
・ついに高山病
ホテルにチェックインして、翌日のラパス行のバスを手配。そのあと体調不良の件で海外旅行保険のセンターにかけようとするもコレクトコールのかけかたがわからない。ホテルもコレクトコールに対応していない様子。しょうがないのであきらめて翌日ラパス到着時にホテル一番行くことに決定。しかし、、、ちょっと休むと思ってベッドに横になった途端に悪くなり始める体調。夜9時過ぎには震えが止まらず頭がぼーっとする。ついに妻にホテルのドクターを呼んでもらうことに。
ホテルのドクターが到着し診断してもらうと高山病だ、と。指に小さな機械(血中の酸素濃度をはかるらしい。)をつけると脈拍(?)が異常に高いとという。問題は脈拍の高さと扁桃腺のはれの2つで、まずは血圧をどうにかする、と。すぐに薬を飲み、酸素を吸う。最後には注射(肺の拡張のため?)までする。ドクターとコミュニケーションをとれたこのときほど英語をちゃんと勉強しておいてよかったと思ったことはない。
酸素を吸い終わったころにはだいぶ脈拍も下がりだいぶ症状も落ち着いた。処方箋を書いてもらい治療は終わり。そのあとホテルのそばの薬局で薬を購入しその日は終了。
■9/16
・プーノからコパカバーナへ
翌朝は早起きして酸素を吸った後出発。ホテルまで本日乗るバス会社のスタッフが迎えに来る。バスは2人でS/.50。バスターミナルに到着してみるとどうやらバスの手配会社と乗るバスは異なっている様子だったが無事バスに乗り込み出発。本日も昨日に引き続き2階建てバス!でもガイドはスペイン語のみ。
今日は観光も特になくひたすらチチカカ湖のほとりを走ること2,3時間。ペルー・ボリビアの国境でバスを降り出国・入国手続きを済ませる。手続きが終わり待っている間、後部にキリストの絵を描いたバスを発見。ペルーにはたしかにキリストの絵が多かった。
再度バスのところに集まるとバスを乗り換える、とのこと。乗り換えるバスはなんとさきほどのキリストの絵のバス(驚)。どうやら道が悪いから小さいバスで行くらしい。全員で乗り換えでこぼこの激しい道を揺られること30分ほど。コパカバーナに到着した。
コパカバーナでは乗り換えのバスを案内され、次のバスまでの時間をつぶす。かなり店・ホテルが多くにぎわっている。また水辺にあり、湖の景色がきれいなためリゾート地に来たかと思ってしまう。パン生地に包まれた肉まんのようなもの(サルテーニャというらしい)とインカコーラのランチをとる。
時間が来たのでバス乗り場に戻ったところで問題は起きた。なんと会社が違うから乗せられないと。英語が話せる案内所のスタッフに聞いても同じ答え。ふと思い出して元乗ってきたバスの事務所がそばにあったことを思い出し行ってみるもなんとカギが閉まって誰もいない(驚)。しょうがないので再度案内所に戻り直前に乗ってきたバス会社ではなく代理店の伝票を見せると、しぶしぶ乗せてくれることに。これ黙って引き下がっていたら絶対その日のうちにコパカバーナから移動できなかったな。
しかし冷静に考えると乗ってきたバスの事務所がそばになるのに、違うバス案内所に連れて行かれるのもおかしな話なわけで。しかもその連れて行った人は元々バスに乗っていたのではなく国境から乗ってきた人。うーん、疑うべきだった。。。今回の教訓は言葉が通じないなら、同じバスに乗っているスペイン語がわかる人の顔を覚えておき、その人についていくこと。
ということでコパカバーナを出発。残念ながらバスは1階建て、内装を見ても乗っている客層を見ても明らかにランクダウンしていた。途中いきなりバスを降りろといわれ、警戒しながら降りるとなんとバスを船に乗せて対岸へ運んでいる。こんな光景は初めて見たため若干ショックを受けた。自分たちも船で対岸に渡る。渡ってからもしばらくバスが来ないので、必死に同じバスに乗っていた乗客を目で追いかける。無事バスが到着してラパスへ向けて出発。
・ラパスへ
ラパスへの道は4時間ほど。ボリビアのほうが高地にはあるのだろうが、町が集約されている印象。単独で建っている家はあまりなく必ずいくつかの家が固まっていた。またところどころ看板も目に付く。(ペールは看板すらなかった)ボリビアのほうが政府主導でいろいろ投資をして会社を誘致したりしているのかもしれない。
・Todo Tourismo
今回の2つ目の目的地ウユニへは、ラパスから夜行バスを使っていく。日本から事前にTodoTourismoという地球の歩き方にも載っているバス会社をネットから予約していたため、ラパス到着後バス会社の事務所へ向かう。気になるのは予約後にメールを送っても返信が一切ないこと。
日曜のため建物のカギは締まっており、インターホンを押すと「今日は満席だ」との回答。ん?と思い予約をしていることを説明し、カギをあけてもらう。3Fの事務所に到着し今日の予約をしている旨を告げると、「本日の便はすでに満席だから乗れない。明日ならある」と。不運なことにスペイン語しかそのスタッフはしゃべれない。Google翻訳を使い英語→スペイン語で、「以前から予約をしている、リマインドメールも本社あてに数回送っている、本社と話させろ」と説明。本社に英語ができるスタッフがいるから電話をしてもらうことに。
電話が通じて開口一番「前日までに支払いがなかったのでキャンセルした」と。ちょっと待て。リマインドメールを送ったのに支払方法の案内も送ってきてないだろう!と詰め寄ると「ネットからの予約は1日1,000通くらいメールがくるので全部対応できていない」と。おいおい、何のためのネット予約だよ、、、こっちは予約してるんだ、システムから予約情報を探せとさらに詰め寄ると何やら言い訳。あげくの果てには電話を切りやがった。結局事務所にいるスタッフを通じてシステムを探そうとしてもらうがなんとパスワードを知っている担当者と連絡がつかない、と。20分ほど待つが状況は改善せず。
困り果てて宿泊予定のホテル一番に電話し助けを求めると、「どうしようもないから、他のバス会社を探せ。バスはあと20分で出発する」と。これには従うしかないので事務所のスタッフを連れてバスターミナルへ。(他のバス会社のスタッフとスペイン語で会話する必要があると思ったため)。
1つ目の会社、満席。2つ目の会社、なんとか2席空きを発見。Todo Tourismoの半分の値段に一抹の不安を覚えつつも背に腹は代えられないので予約。
事務所スタッフに礼を言って、超ドタバタしつつも何とかウユニへ出発。
(Vol.3 ウユニ編へ続く)