2012年9月南米旅行 Vol.1 クスコ・マチュピチュ編

2012年9月、1か月の休暇を使って3週間にわたり南米のペルー・ボリビア・エクアドルを旅行してきた。その旅行記を各国毎に分けて時系列で(芸がなくてすいません・・・)書いていきたいと思う。

■9/11

・成田~リマへ

NRT 15:55~HOUSTON 13:45、HOUSTON 15:30~LIMA 22:10と乗り継いでLIMAへ。FlightはANAとUnited Airlinesの共同運航便。合計20時間程度飛行機に乗っている長い旅だった。途中Houstonでの入国審査はそれなりに時間がかかったが、ESTAの申請も事前にやっておいたため問題なく通過。

さてLIMAに到着して荷物をピックアップしてゲートの外に出ると、、、名前を書いた紙を持った迎えの人がたくさん。なのに、あれ、自分の名前を持った人が見つからない・・・。探しても探しても見つからない。迎えを頼んだはずなのに。

これは来ないなと観念して他の日本人観光客を迎えに来たらしい、日本人のガイドに相談。結局ゲートの外に待っているタクシーじゃなくて、ゲートの中にあるリムジンサービスを利用することに。$40。。。少々高いが安全のためにはしょうがない。

リムジンで一路ホテルへ。ホテル、LIMA NM Hotelは新市街にあり新しくきれい。欧米からの出張の方が好きそう。フロントでスペイン語(飛行機の中で覚えたてw)であいさつするとスペイン語で説明を始めたのであわてて英語に切り替え。対応は丁寧でした。そんなこんなでホテルにチェックインして、時差の関係で40時間近くあった9/11は終了。

■9/12

・リマ~クスコへ

リマ~クスコの距離感って全然わかっていなかったのだけど、「マチュピチュに出来るだけお金をかけずに行ったらちょっとした冒険になった」を読んで恐れをなし、飛行機を確保。というわけで朝ご飯を食べて7時45分にホテルを出て空港へ。両替し飛行機へ。国内線なのでスムーズ(だったはず)。今回はTACA Airlineだった。TACAの飛行機はずっと雲より低いところを飛んでいたのか窓から南米の山地(緑がまったくない・・・)を見ながらのフライトだった。

・クスコのホテルへ

空港に到着し、すぐにしなければいけないのが足の確保。クスコでは看板を乗っけたタクシーは安心ということだったので、空港の外に出て看板を乗っけたタクシーを確保し行き先を伝える。アルマス広場の脇の小道をあがっていったところで、その通り(Calle Suecia)までは知っているようだがホテルは知らず。ホテルも看板を出していなかったので番地だけを頼りに運転手とホテル探し。無事ホテルを見つけ運転手がホテルであることを確認してくれたので一安心。

実は9/12はこのホテル(Rumi Wasi)宿泊ではなく、マチュピチュにいく間の荷物を預かってもらうために寄ったのだが、事前にメールをしていたこともありホテルのおじいちゃんは気さくに対応してくれた。そして英語もOK。過ごしやすそう。無事荷物を預けて一路クスコの街へ。

・クスコでの用事

マチュピチュに移動する前にクスコではいくつか用事があった。

用事その1。マチュピチュの入山チケット購入のためにMinisterio de Cultura(文化庁)へ。マチュピチュの入山は事前予約制でWEBからも予約できるはずだったのだが、クレジット決済がなぜかできず、結局日本では購入できずじまい。というわけで直接クスコで購入となったわけだが・・・。

さっそく問題発生。なんと(というかやはりというか)入山制限のあるワイナピチュ山の入山が予約でいっぱい、とのこと。え、ここまで来て入れないの・・・?少々粘ってみるがまったく取り合ってくれず。しょうがなくマチュピチュ山のチケットを購入。ブルーな気持ちを抱えて次の用事へ。

用事その2。9/15に乗るInkaExpressのチケット購入。ホテルに届けることもできたらしいのだが、クスコのホテルに滞在するのが9/14の夕方の少々の時間だけだったため、タイミングが合うか自信がなく前倒しで購入。InkaExpressのオフィスで購入。スタッフは英語もしゃべれて順調に終了。

・オリャタイタンボへ

マチュピチュへ向かう電車はクスコからではなくオリャタイタンボから出る。クスコ~オリャタイタンボは車で約2時間。朝の移動はいやだったので前日のうちにオリャタイタンボへ移動すべく、地球の歩き方に書いてあるコレクティーボ(Collectivo)乗り場のあるPavitosへ。タクシーでPavitosへ向かったのだが、タクシーを降りる際に声をかけてくるやつがいる。英語がしゃべれないらしくスペイン語でいろいろ説明するがうさんくさい。だが「コレクティーボか?」と聞くと「そうだ」というのでその男についていくことに。

案内された先にあるのは普通のワゴン車。「え、コレクティーボってバスじゃないの?」と思っていたらどうやらそれはこちらの思い違いで、このワゴンがコレクティーボらしい。ただの乗合ワゴンじゃん!しかもぎりぎりまで人を乗せてスタートするのでなかなか発車しない。結局10人ぎりぎり乗ってのスタートと相成った。乗客は観光客もいるが地元民もいる様子。S/.10だとそりゃそうなるか。

クスコからオリャタイタンボへの道はかなりがたがた、悪路の部類に入ると思う。山道で動物を見ながら行くも途中からガン寝。うとうと、というレベルではないくらい寝ていた。(今思うとこれが高山病の予兆だったのかも。。。)

いくつかの村を通過し、オリャタイタンボらしき場所に到着。降りるかどうか聞かれたが正しい場所かどうかわからない。「でもオリャタイタンボか?」と聞くと「そうだ」と聞くのでとりあえずあわてて降りる。降りて車が行ったところで問題発生なんと帽子がない。寝ていてあわてて降りた際に車においてきたようだ。。。

そのあとオリャタイタンボでのホテル(Hostal Samanapaq)はすぐに発見できて無事チェックイン。でもさすがに帽子がないときついだろうので、Cusco/Machu Picchuと書いた帽子をS/.10でゲット。

2日目にしてマチュピチュ入山チケット取れず、帽子をなくすというトラブルだらけの道中にさらにブルーな気持ちを抱えつつ9/12は終了。

■9/13

・オリャタイタンボ~マチュピチュへ、のはずなのだが・・・

オリャタイタンボからマチュピチュへ向かう電車の始発は早い。6:40出発。移動等もろもろ考えて6:00出発にするために5:30に朝食を用意してもらう。そしてホテルに挨拶して意気揚々と出発。10分くらいといわれていたが駅は実際には20分かかり到着。そして日本から予約していたIncarailの予約していたチケットを支払い、チケット受け取り、電車乗り場に行った際に問題発生。なんと1日前のチケットを予約していたことを電車のサービススタッフが指摘。これには自分でもあきれるばかり。。。

でもサービススタッフは「早くチケットオフィスで交換してきなさい」(といったと思う)というので、チケットオフィスに行くも、「予約でいっぱいだから交換できない」と。「サービススタッフができるといった」「でも席がないものはどうしようもない、サービススタッフのミスだ」と押し問答をしている間に電車は自分たちを残して出発。。。

ようやく冷静になり善後策を考える。結局往路分は前日に出発しているのでパーになり、改めて一番早い他の電車会社(Machu Picchu Train)の便を新規に予約、復路分はまだ出発していないので10%の手数料を払ってチケットを1日後ろ倒しすることにした。

マチュピチュへの道は2時間弱。山間の両側から結構山が迫っており、なかなか迫力あり。車中ではドリンクとサンドイッチが出た。

マチュピチュについて復路のチケットを変更しようとオフィスに行くと、オリャタイタンボでのスタッフが連絡しておいてくれたらしくスムーズにチケット変更。感謝。

・マチュピチュ山へ

マチュピチュ遺跡のふもとの町(アグアス・カリエンテス)のホテルにチェックインして、いざマチュピチュ遺跡へ。アグアス・カリエンテスからマチュピチュ遺跡まではバスで移動。大して立派でもない道なのだけど、バスが頻繁に行き来していて途中、カーブでぶつかりそうになってヒヤリとする場面も。。。

マチュピチュ山は11時までに入山しなければいけないらしく、遺跡を後目に山の入り口へ直行し無事11時前に入山。片道1時間半程度と案内を受ける。しかし、ここからが長かった。。。

天気はやや曇り気味。登り始めからすぐに立ち止まるポイントごとに遺跡が見下ろせ、テンション高く写真を撮影していたが、なかなか頂上は見えてこない。比較的軽装の外国人もいたりして楽勝かと思っていたのだが意外と傾斜がきつい。途中から雨も降り始める。片側が山、片側は崖という細い道もありだんだんきつい登山に。。。途中スタッフが残り時間を案内してくれる場所があったのだけど、そこで聞いたのは残り45分。あと半分残ってるし。。。

比較的テンション高くやってきた外国人グループも途中から意外な長さにお疲れ気味。それでも頂上が見えてくると少しテンションUp↑。

結局2時間ほどかかり頂上に到着!視界を遮るものがない中、眼下にマチュピチュを見下ろす景色はやはり壮観で気持ち良い。かなり切り立った山の上に遺跡があるため、空中遺跡というのもうなずける。頂上では外国人の若者のグループが思い思いの場所に陣取り眼下に見えるマチュピチュを見下ろしていた。

しばらくすると雨が降ってきたので強くならないうちにと合羽を着て下山を開始。来た道と同じ道を下るのだがやはり下りのほうが高さを感じて怖い。。。(高いところ苦手。)雨もあるので下りは黙々と下山し、1時間半程度で下山しきった。

残念だったのはスペイン語が話せず、登山者との会話を楽しめなかったこと。高齢の登山者もいて会話を楽しみながら下山しているグループもあったがそこには混じれなかったのは残念。

下山後はそれほど時間もなかったので30分程度遺跡を見て回り、翌日遺跡部分は再訪することに。(翌日は登山もないし遺跡に時間を使えるため)。何よりも足が棒状態で歩くのがきつかった。

・再度マチュピチュのチケットを買いに

行き同様バスにて遺跡からアグアス・カリエンテスに向かう。アグアス・カリエンテスでは真っ先に文化庁へ翌日のチケットを買いに行く。ここで、いうだけならタダと思い「ワイナピチュのキャンセルは出てないか?」と聞くと「1人分ある」と。「うちら2人なんだけど」というと「日本人か?」の確認の後、何やら電話をかけている。もしや!と思い待っているとなんとワイナピチュのチケット2名分を用意してくれた!かくしてマチュピチュに来て2日連続登山という日程が確定した。

・ホテルチェックイン~夕食

予約してあったホテルにチェックイン。なかなか分かりにくい場所ではあったが、部屋にはWelcomeサービスで果物が!とりあえずバナナで体力補給。そのあとお店を冷かしながら晩御飯へ。それほど食欲がなかったが外国人多めのイタリアンレストランで夕食。ま、可もなく不可もなくという感じ。翌日に備えて早く寝る。

■9/14

・ワイナピチュ登山へ

前日買ったワイナピチュ山のチケットは7:00出発のグループ。ということは5時半にアグアス・カリエンテス出発のバスに乗る必要があって、そのためには5時頃には食事をとる必要があって、結局4時起き。朝からいろいろ行動し始めると、やっぱりこれくらいの起床時間になるんだよね。。。

無事5時半のバスに乗りマチュピチュ遺跡へ向かう。朝の遺跡は寒いのだけど清々しい。軽く遺跡を散策しつつワイナピチュへの登山入口へ行くと日本人がたくさん!一番先頭も日本人!女の子はみんな山ガール風の格好をしているのですぐに分かる。

7時を少し過ぎて登山入り口は開門。ウチュイピチュには行かず、ワイナピチュを目指す。遺跡から見上げるとかなり急だと思っていたのだが、やはり噂通りの急な傾斜。途中ロープを張ってある場所もあり軍手を持ってきて正解だったと思う。天気は快晴で途中から汗だくに。眼下に見える遺跡もマチュピチュ山よりは近く、はるかに迫力がある。行った人たちがワイナピチュのほうを進めるのは納得できた。

途中、少し道を外れて住居後(あんな急傾斜のところにも!)のようなところで写真を撮影したり、行きかう登山者と話をしたりしながら頂上到着!頂上は大混雑で、頂上の岩になかなか登れない。やっと頂上に上って聞こえてきたのはなんと関西弁(苦笑)!さすが日本人に大人気スポットだけある。そういやワイナピチュはマチュピチュ山に比べ人も多く、年齢層も幅広かったな。

ワイナピチュはマチュピチュ山に比べ小さく、急傾斜なため頂上にいるとより一層空の上にいるような感覚になる。日本では感じたことがない。絶景だった。

30分ほど頂上付近に滞在したあと下山開始。これだけ急傾斜を上ってきているので下りのほうが当然怖いわけで。しかも下を見ると地面はたぶん1,000m以上くらい離れている。目の前だけを見て、お尻をつけながら下山した。それにしてもこんな急傾斜のところに住居らしきものを作り、こんなところに住むなんてインカの人々はすごい。絶対高所恐怖症の人なんかいなかっただろう。

・遺跡見学

昨日同様ワイナピチュから戻った時には足が棒状態になっていた。そして足が棒状態の人間が回るにはマチュピチュ遺跡は広すぎた。。。それでも主神殿と日時計以外はなんとか回る。この高地にあれだけの石材を持ってきて、加工し、住居を作ったことが技術的にも、必要な労働力の点でも信じられない。2階から出入りできる建物や水路も堀られている。インカ帝国ややはり圧倒的な力を持っていたのだと実感。

遺跡のうちで最後にまわった箇所でうれしいサプライズが。入ってすぐのところにある見張り小屋を今回は順番の関係で最後に回った。が、その見張り小屋の奥からのマチュピチュの眺めが圧巻だった。山の上からの眺めはともすれば遺跡が平面的に見えてしまうのだが、見張り小屋の奥の段になっているところからはマチュピチュ遺跡+下を流れるウルバンバ川が見える。その景色が立体的で圧倒的な存在感を持っていた。正直マチュピチュ山、ワイナピチュ山から見た眺めよりも迫力があり気に入った。棒になった足を引きずって登ってきて本当によかった。

・帰路、クスコへ

ワイナピチュにも上り遺跡も見学し満足感に浸りながら帰路へ。帰路は1日後ろ倒しで予約していたIncarailで。ドリンクやお菓子が出たのだが、2日連続の登山もあり熟睡。まわりの乗客もおおむね熟睡だった。

Incarailでオリャタイタンボに到着したら、クスコまでの足を探す。と、見たことがある顔がと思ったら往路で乗ったコレクティーボの声をかけてきたおじさんだ。ここぞとばかりに車中においてきた帽子のことを聞くが見てない、と。でも他のコレクティーボを探すのも面倒くさいのでそのおじさんのコレクティーボに乗ることに。ところが、トイレに行ってからコレクティーボのところに行くと自分たちのことを忘れていたらしく、後部座席ではなく運転席の横に座らされることに。適当さにあきれつつも出発。

運転手は敬虔なクリスチャンらしく、車のミラーのところにもキリストのお札みたいなものをつけており時々触って十字を切っていた。スペイン語でいろいろ話しかけてきたのだが、残念ながらあまり答えられず。。。最初は運転席に座っているという緊張感もあり目を覚ましていたのだが、途中から熟睡。気が付いたらクスコに到着していた。一応運転手にも帽子のことは聞いてみたが、どうやら運転手は個人事業主のようなものらしく、声をかけてきたおじさんの会社に所属しているわけではないから知らないとのこと。あきらめてホテルへ。

・クスコの夜

コレクティーボを降りてタクシーをつかまえホテルへ。このころには数字と行き先くらいはスペイン語で言えるようになっており、比較的容易にホテルへ到着。まず第一にやったのは3日間にたまった洗濯。ホテルのスタッフはとても親切かつ対応が早い。洗濯をしたいことを伝えてから、時間が遅かったにも関わらず1時間で洗濯を完了できるランドリーを見つけてくれた。

夕食のためにホテルを出て広場へ。アルパカ製品を路上で売っているおばちゃんからいくつか買う。途中かPolicia Tourismo(観光警察?)が巡回してきていた。こういうところで治安を保っているんだな、と感心。

夕食日本人には有名なプカラで。ただあまり食欲はなく2人でスープ+メイン1品とビール。味はおいしかった。が、いかんせんこのビールが悪かった。ビールを飲んでから食欲が全くなくなる。結局2人で頼んだ料理を食べきれず。

ホテルに戻ってからも気分がすぐれず夜中過ぎには寒気・熱まで。ホテルのスタッフに氷を持ってきてもらい必死に熱を下げる。翌日朝7時半にはプーノへ行くバスに乗らなければいけない。幸い朝までに少し熱も下がり出発できる状態になった。

(Vol.2へ続く)

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